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プレスリリース

グラクソ・スミスクライン『セレタイド ディスカス』新しいCOPD治療薬としてEUで承認を取得
EUの数百万人のCOPD患者に朗報!
24時間以内に肺機能を改善し症状を徐々に改善しうる新しい治療薬

2003-05-27

  グラクソ・スミスクライン(本社:ロンドン、以下GSK)は5月23日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の新しい治療薬として『セレタイドディスカス』(一般名:キシナホ酸サルメテロール/プロピオン酸フルチカゾン)の承認を欧州委員会より取得したと発表しました。これを受け、今後数ヶ月の間に欧州連合加盟各国において、『セレタイドディスカス』が新しいCOPD治療薬として上市されます。
『セレタイド』は、すでに喘息治療薬として世界をリードしている薬剤であり、長時間作動型 β2刺激薬であるキシナホ酸サルメテロール(50μg1日2回)と吸入ステロイド薬であるプロピオン酸フルチカゾン(500μg1日2回)の配合剤です。COPD治療薬としての『セレタイド』は、肺機能や症状を改善し、さらに12ヶ月間にわたってCOPDの急性増悪を42%減少させることが示されています。

COPDの急性増悪は、COPDの罹患率や死亡率の最も重大な要因であり、重い発作により緊急入院した患者の1割が病院内で死亡すると推定されています。1 『セレタイド』による1年間の治療によって、重症の患者 (FEV1が予測値の<50%) では、プラセボと比べて増悪の発現回数が30%減少し、さらに経口ステロイド薬の投与を必要とする割合は42%減少したという結果が報告されています。2 また最近の観察研究では、『セレタイド』の配合成分(キシナホ酸サルメテロールとプロピオン酸フルチカゾン)の併用が、COPDにおける生存率を高める可能性があることも示唆されています。3, 4

COPD治療薬として『セレタイド』がEUで承認されたことに関して、ピーター・カルバリー教授 (英国リバプール大学) は次のように述べています。「COPDは世界中で最も急速に増加しつつある疾患の1つで、2000年の死亡数は250万人以上となっています。しかし苛立たしいことには、今日まで医師がCOPDを十分に治療できる手段は、ごくわずかしかなかったのです。『セレタイド』のようにキシナホ酸サルメテロールに吸入ステロイド薬を加えた治療により、急性増悪の病歴を有するようなCOPD患者に確かな改善をもたらすことができ、医師にとっては現在の標準的治療よりも優れた治療手段が得られることが示されました。」

J.ベストボ医師(ヴィドーヴェ病院、コペンハーゲン、デンマーク)は次のように述べています。「医師は皆、COPD患者のQOLを著しく低下させる急性増悪や症状を軽減させる最善の治療法を探し求めており、『セレタイド』はこれらの重要な治療目標に取り組む手助けとなります。また、もう1つの重要な目標は病気の進行を遅らせることです。最近の観察研究では、『セレタイド』の配合成分である2剤(キシナホ酸サルメテロールとプロピオン酸フルチカゾン)の併用は、患者の生存率を明らかに改善する可能性があることが示されています。現在私たちは、この研究結果について前向き比較対照試験により検討を行っているところです。」

また、重症のCOPD患者は症状のコントロール不良に苦しむ傾向にあります。『セレタイド』は投与後24時間以内に患者の肺機能を速やかに改善し、数週間以内に有意な症状の改善(息切れおよび咳症状の改善、および夜間覚醒回数の減少を含む)をもたらし6、患者の日常生活を徐々に向上させることが報告されています。7

COPDは、世界的にも人々の健康上の重大な問題となっています。WHOは世界中のCOPD患者数をすでに6億人と推定しており8、本邦における2001年のCOPDによる死亡者数は13,000人(厚生労働省人口動態統計)に達しています。また、COPDは、診断されていない潜在患者がかなりの数にのぼるといわれており、世界的に主な死亡原因の中では罹患率が増加しつつある唯一のものでもあります。9 さまざまな推定値から、2020年までに、先進国ではCOPDが主な死亡原因の第3位になり、さらに身体障害を引き起す主な原因の第5位になることも示唆されています。10 さらに、COPDは医療制度に深刻な負担を与えるもので、COPDによる直接的なコストのうち入院治療に要するコストが占める割合は84%に及びます。11

COPDは気道の閉塞、気道の炎症、気道の構造変化、気道粘膜線毛の異常および全身的な状態など多くの要因を特徴とするマルチコンポーネント(複合的要素が関係する)疾患です。12,13

グラクソ・スミスクラインは、世界中の人々がより充実して心身ともに健康で長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを使命とします。

<参考資料>
 息切れ症状のスコア (Breathlessness score): 調整した平均スコアは、『セレタイド』で1.47、キシナホ酸サルメテロールで1.59、プロピオン酸フルチカゾンで1.58、プラセボでは1.66であった (セレタイドディスカスとの比較はすべてp≦0.01)。症状は息切れの程度により、0 (息切れがなし)〜4 (安静時にも息切れがある)で採点した。
 1週間当たりの夜間覚醒回数: 『セレタイド』で2.31回、キシナホ酸サルメテロールで2.94回
 COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:慢性閉塞性肺疾患)とは:
COPD治療の国際的な診断・管理・予防のガイドラインである、GOLD (Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)では、COPDは、「完全に可逆的ではない気流制限を特徴とする疾患」として定義されている。この気流制限は通常進行性で、たばこ煙のような有毒な粒子に対する肺組織の異常な炎症性反応と関連している。COPD(慢性閉塞性肺疾患)には、"慢性気管支炎"と"肺気腫"が含まれる。臨床的には「慢性の咳、痰、呼吸困難」を引き起こし、中高年以降に発症することが多く、喫煙が主要なリスクファクターであると報告されている。福地教授(順天堂大学)らによる疫学調査の結果では、潜在患者数は530万人以上と推定されている。
 COPDの「急性増悪(きゅうせいぞうあく)」について:
COPDの患者は、しばしば急性の呼吸器症状の悪化をきたすことがある。原因は主に呼吸器感染症であり、その他に大気汚染、肺炎、心不全などがある。COPの急性増悪の明確な定義は現在まだ存在していない。COPDのある特定症状の悪化を増悪と定義することもあり、また、抗生剤や経口ステロイド剤による治療が必要となるような、あるいは入院が必要となるような急激な臨床状態の変化を増悪と定義することもある。COPDの増悪は、死亡率の増加や、健康状態の低下に重大な影響を与えることが知られている。
 GSKの呼吸器領域製品について:
 『セレベント』: 一般名 キシナホ酸サルメテロール、長時間作動型吸入気管支拡張薬(LABA: Long-acting inhaled β2-agonist)小児、成人における気管支喘息と、慢性閉塞性肺疾患の治療薬である。本邦において2002年6月に発売。『セレベント』は、日本で初めて「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)」の適応症を取得した。
 『フルタイド』:一般名 プロピオン酸フルチカゾン、吸入ステロイド薬(ICS: Inhaled corticosteroid)
本邦において1998年に発売。小児、成人における、気管支喘息治療薬である。
 『Seretide』(日本での製品名は「セレタイド」(予定), プロピオン酸フルチカゾンとキシナホ酸サルメテロールの配合剤) 上記の2剤(セレベント、フルタイド)両成分を含む配合製剤である。現在海外では、気管支喘息の治療薬として80カ国以上で承認されており、COPDの適応症においては10カ国以上の国で承認されている。日本では、現在開発段階(フェーズIII) にある。
 『サルタノール』: 一般名 硫酸サルブタモール、短間作動型吸入気管支拡張薬(SABA: Short-acting inhaledβ2-agonist) 本邦においては、1978年に発売。気管支喘息、小児喘息、肺気腫、急・慢性気管支炎、肺結核の治療薬である。発作発現時にリリーバー(発作治療薬)として頓用される薬剤である。
 『ディスカス』とは、GSKの呼吸器用剤専用の吸入器で、60吸入分の薬剤ブリスターが充填されている。吸入器にはドーズ カウンターがついており、吸入回数が簡単にわかるようになっている。

<参考文献>
1. Stoller JK. Acute exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease. N Engl J Med 2002; 346(13): 988-994.
2. Calverley P, Pauwels R, Vestbo J et al. Combined salmeterol and fluticasone in the treatment of chronic obstructive pulmonary disease: a randomised controlled trial. Lancet 2003; 361:449-456.
3. Soriano JB, Vestbo J, Pride NB et al. Survival in COPD patients after regular use of fluticasone propionate and salmeterol in general practice. Eur Respir J 2002; 20: 819-825.
4. Mapel D, Roblin D, Hurley J, et al. Survival of COPD patients exposed to inhaled corticosteroids. Chest 2002;122(4):74S.
5. Murray CJL, Lopez AD, Mathers CD, Stein C. The global burden of disease 2000 project: aims, methods and data sources. Global Programme on Evidence for Health Policy Discussion Paper No.36. World Health Organisation, Nov 2001.
6. Vestbo J, Pauwels R, Calverley PMA et al. Salmeterol / fluticasone propionate combination produces improvement in lung function detectable within 24 hours in moderate to severe COPD. Abstract presented at American Thoracic Society Conference 2003, Seattle.
7. Jones PW, Edin HM, Anderson J. Salmeterol/fluticasone propionate combination improves health status in COPD patients. Am J Respir Crit Care Med 2002; 165(8): A111
8. The World Health Report 1998. Life in the 21st Century. A vision for all. World Health Organisation, Geneva, 1998.
9. National Heart, Lung and Blood Institute. Morbidity and mortality: chartbook on cardiovascular, lung and blood diseases. Bethesda, MD: US Department of Health and Human Services, Public Health Service, National Institutes of Health; 1998. http://www.nhlbi.nih.gov/resources/docs/cht-book.htm (last accessed 15 April 2003).
10. Murray CJL, Lopez AD. The global burden of disease: a comprehensive assessment of mortality and disability from diseases, injuries and risk factors in 1990, and projected to 2020. Cambridge MA: Harvard University Press, 1996.
11. Wouters EFM. The societal impact of COPD in North America and Europe: an economic analysis of the Confronting COPD survey. Respir Med 2003: 97(Suppl C): S3-S14.
12. National Institutes of Health, National Heart, Lung and Blood Institute. Global initiative for chronic obstructive lung disease. Global strategy for the diagnosis, management and prevention of chronic obstructive pulmonary disease. NHLBI/WHO Workshop Report. NHBLI/WHO (2001).
13. Agusti AGN, Noguera A, Sauleda J, Sala E, Pons J, Busquets X. Systemic effects of chronic pulmonary disease. Eur Respir J 2003; 21: 347-360.


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