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2型糖尿病治療薬『アバンディア』が冠血管障害に有効性を示す新しい知見、再狭窄と炎症を有意に抑制する研究結果が発表される |
2003-07-03 |
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第63回米第63回米国糖尿病学会(2003年6月13〜17日、米国ルイジアナ州ニューオーリンズ)において、インスリン抵抗性改善剤アバンディア(一般名:マレイン酸ロシグリタゾン)が、2型糖尿病患者およびインスリン抵抗性を有する非糖尿病患者の冠血管障害に有効性を示す、2つの新しい知見が発表されました。1つ目の研究結果は、インスリン抵抗性を有する非糖尿病患者において、アバンディアの作用が冠血管障害の進行に伴う主な異常である炎症性および血管性マーカー値に明らかな改善効果を示したというものです。2つ目の研究結果は、2型糖尿病患者を対象にした研究であり、アバンディアが、ステント術施行後の再狭窄(ステント部位における冠血管が再度狭くなる)の発生率を有意に抑制したというものです。なお、冠血管障害は、米国において主な死因の第1位であり、糖尿病による死亡の最大の原因となっています。
■血管性および炎症性マーカーにおけるアバンディアの効果
スタンフォード大学の研究者らによる口頭発表の演題「マレイン酸ロシグリタゾンを処方されたインスリン抵抗性患者の血管性および炎症性マーカーの改善作用は、インスリン感受性および血糖コントロール作用とは独立して見られる」(OR-325)において、アバンディアが、炎症性マーカーであるC反応性蛋白質(CRP)値およびプラスミノーゲン活性化因子阻害因子-1(PAI-1)値の改善効果を示唆する結果が発表されました。本試験は、29例のインスリン抵抗性患者を対象にしたオープン前向き試験であり、被験者は(A)空腹時血糖値(FPG)が126 mg/dL未満の患者群15例、および(B)FPGが126 mg/dL以上の患者群14例の、2つのグループに分けられました。アバンディア投与後、両患者群ともCRP値が低下し (A患者群:3.6から1.6 mg/L, p<0.01、B患者群:2.5から 1.5 mg/L, p<0.02)、さらにPAI-1値を減少させました(A患者群:6.6 から 2.1 ng/mL, p<0.02、B患者群:5.0 から 1.8 ng/mL, p<0.07)。なお、研究者らはこれらのマーカー値の変化は、インスリン感受性および血糖コントロールとは独立して認められたとしています。
研究者の一人であるJ.W.Chu氏*は、「インスリン抵抗性症候群または代謝症候群の研究を行っていると、炎症性マーカーなど、冠血管障害リスクの亢進に関与する一連の危険因子を観察することになります。従って、血糖コントロール作用の域を超えて、潜在的な効果をもつアバンディアのようなインスリン抵抗性改善剤の研究は何より重要となります」と述べています。
* James W. Chu, M.D., Director of the Diabetes Center at Santa Clara Valley Medical Center 同センターはスタンフォード大学医学部の系列病院である。
インスリン抵抗性とは、インスリンの作用が適切に働かない状態を言い、代謝症候群の主要な病因のひとつとなっています。インスリン抵抗性症候群および代謝症候群は、それぞれが2型糖尿病と共存していたり、あるいはそれら全てが一緒に共存することがあります。
この研究の臨床試験総括医師はG. Reaven氏*です。Reaven氏は、シンドロームXまたは代謝症候群の提唱者として著明であり、「Insulin Resistance: The Metabolic Syndrome X」などの著者です。
*Gerald Reaven, M.D., Professor Emeritus (Active) of Medicine at Stanford University
■アバンディアのステント内再狭窄における顕著な抑制効果について
演題「マレイン酸ロシグリタゾンの2型糖尿病患者におけるステント術施行後の再狭窄予防効果」(OR-82)において、アバンディアのステント内再狭窄に関する有効性が示されました。本試験は、93例の2型糖尿病患者を対象にした無作為プラセボ対照前向き試験です。試験の結果、アバンディア(1日4 mg投与 6ヶ月間)は、2型糖尿病患者のステント内再狭窄の発生率(12 % vs. 47 %対照群)および総病変の発生率(9% vs. 37.8%対照群)を有意に低下させました(被験者のうち何例かは1回以上のステント術を受けている)。ステント病変とは、ステント内で瘢痕組織が形成され、血流の閉塞を引き起こすもので、2型糖尿病患者は、ステント内の再狭窄を起こすリスクが高いとされています。
本研究は、韓国・ソウルの延世大学の研究者らによって行なわれました。臨床試験総括医師のB.S.Cha氏*は次のように述べています。「我々の調査によると、2型糖尿病患者の50%近くがステント施行後の再狭窄を経験しています。今回発表されたこれらの有望な研究結果は、アバンディアが多くの患者さんが抱える合併症の危険性を、大幅に軽減させる可能性を示唆しています。」
*Bong Soo Cha, M.D., Ph.D., Assistant Professor, Division of Endocrinology and Metabolism, Department of Internal Medicine, Yonsei University College of Medicine
■炎症と再狭窄について
2型糖尿病患者には、様々な代謝性および血管性の異常がみられ、それらが冠血管障害の危険性を促進する原因となります。これら異常の1つである炎症は、2型糖尿病患者とインスリン抵抗性を有する非糖尿病患者に共通して見られます。炎症は、脂肪質が動脈壁に堆積し、究極的には血流の閉塞を起こすことになるアテローム性動脈硬化症の発症、および進行に関与しています。閉塞した動脈を開通させるためには、動脈を開口して血流を持続させるためのステント(メッシュ様の装置)術がしばしば必要となります。ステント術の施行によって、瘢痕組織形成と同じような細胞の過剰産生がステント部位に発現し、その結果、ステント内の再狭窄が起こります。また、この細胞の蓄積は2型糖尿病患者においては加速化され、再狭窄を高率に起こさせる原因になっていると推測されています。
グラクソ・スミスクライン(GSK)北米の代謝領域臨床開発部統括部長であるマーティン・フリードは、次のように述べています。「これらの臨床試験により、アバンディアは、冠血管障害のリスクを抑制する可能性を有していることが様々なマーカーにより実証されました。GSKは、アバンディアの長期的な血糖コントロール改善作用のみならず、本剤の有用性について今後も継続的に研究を行ってまいります。また、糖尿病領域における私たちのさらなる見識を広げるため、GSKは長期にわたる outcome study* におよそ3億ドルを投資しています。そしてこれらの研究結果が、結果的に糖尿病の治療方針を変革しうるような意義あるものになると私たちは期待しております。」
*outcome study:合併症の予防効果など、治療法の真の意義を証明するための臨床試験。通常、大規模かつ長期間の試験となる。
■インスリン抵抗性改善型2型糖尿病治療薬 アバンディアについて
アバンディアは、食事・運動療法に併用することで、血糖コントロールの改善を促します。また、アバンディアは、2型糖尿病の原因の一つであるインスリン抵抗性を直接改善し、内因性のインスリンの作用を高め、血糖値を有意に是正する経口血糖降下剤です。アバンディアは、1999年5月、米国において優先審査にて承認されて以来、現在までに欧米各国を含む世界96カ国で承認され、400万人以上の患者さんに使用されており、チアゾリジン系インスリン抵抗性改善剤のリーディングプロダクトとしての地位を確立しています。本邦においては、2型糖尿病(単独療法ならびにスルホニル尿素剤との併用)を効能として、2001年末に承認申請を行いました。
■グラクソ・スミスクラインについて
グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上を企業使命としています。 |
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