|
|
|
 |
 |
グラクソ・スミスクライン、研究開発パイプラインを発表 -革新的な科学の結果とそれぞれの分野をリードする化合物- |
2003-12-05 |
|
|
| |
グラクソ・スミスクライン(以下、GSK)は、アナリスト/投資家を対象とした説明会を12月3日(ロンドン現地時間)に開催し、GSKのユニークな研究開発組織が広範で多様な開発パイプラインを構築していることを発表しました。GSKは現在、臨床開発段階に147の薬剤を有しており、それらの薬剤は、さまざまな疾患領域に渡り、かつ治療に対して包括的で先駆的なアプローチのものです。
147のプロジェクトのうち82が新規化合物、45が剤形・効能追加、そして20がワクチンです。
多くのパイプラインは、開発後期に入っており、98の製品は、フェーズ2およびフェーズ3あるいは承認申請段階にあります。この革新的なパイプラインはGSKがいかに長期的成長を遂げるかを証明するものであり、研究開発の生産性やチャンスの増加のさまざまな方法をハイライトしています。
GSKは、2001年10月時点と比べ30多い新規化合物を有しており、フェーズ2、フェーズ3あるいは承認申請段階にある新規化合物の数が23から44に増加しました。GSKの目標は、20以上の新規化合物を今後3年間でフェーズ3にまで進めることです。それにより、今後5年で申請が、記録的な数に達することが予想され、その中には大型製品になりうる数多くの薬剤が含まれています。GSKは、16の重要な製品を2004年から2005年に申請することを予定しています。
「GSKは現在、製薬業界を悩ましている研究開発の生産性の問題に果敢に取り組み、研究開発の組織を根本的に再構築しました。この思い切った組織の構築は、あらゆる主要疾患領域におよぶGSKの革新的な薬剤にはっきりと反映されています。」とCEOのジャン-ピエール・ガーニエ博士は語ります。
GSKの研究開発の組織構造では、大規模な研究が必要な研究開発のプロセスの初期段階と終わりにそのサイズの利点が活かされます。例えば、ターゲットのスクリーニングや大規模臨床試験の実施などです。
しかしながら、創薬と開発をつなぐための組織を分割し、バイオ企業のような新たな小規模なユニットとして機能するセンター・オブ・エクセレンス・フォー・ドラッグ・ディスカバリー(CEDD)を創設しました。これにより、柔軟性と専門性をフルに活用することができます。
「GSKの新しいCEDDの構造は、順調に機能しています。私達は以前よりもより質の高い化合物を開発しています。呼吸器系領域や精神科領域のような私達がリーダーである疾患領域におけるパイプラインを更に充実させ、がん領域や循環器系領域などにおける強固なポートフォリオを確立することができました。」と研究開発部門のチェアマンである山田忠孝博士は語ります。
投資家向けミーティングにおいて、GSKのエグゼクティブは新規性、疾患に与えるインパクトおよび商業的な可能性から選ばれた35の有望な化合物に焦点を当てました。
がん領域 572016-固形がん治療の最初のデュアル・キナーゼ・インヒビター
3人にひとりはがんに罹患します。ErbB1、ErbB2に対する初のキナーゼ・インヒビターである`016'は、幅広い固形がんの治療を対象として検討されており、がん腫瘍の30〜80%に見られるErbB1およびErbB2 キナーゼをターゲットとしています。
フェーズ1の臨床試験において、他の薬剤による複数の治療を受けたが、無効であったか再発を認めた患者さんに対して、`016'の投与を受けた乳がんの患者さんの46%が、腫瘍の縮小(部分奏効)か、病勢の安定を示しました。
非小細胞肺がん、膀胱がん、頭頸部がんおよび胃がんを含む他の幅広い固形がんに対しても、ポジティンブなレスポンスを示しました。GSKは、1日1回投与の経口剤として2005年に承認申請をする予定です。
Cervarix-2つのタイプのヒト・ パピローマウイルスに対して 100%の効果の可能性のある最初のワクチン
子宮頸がんは世界中の女性のがんによる死亡の2番目に多い原因に挙げられています。フェーズ2の臨床試験においてGSKが公表した新たなワクチンであるCervarixは、子宮頸がんを起こすリスクの高い2種類のヒト・パピローマウイルスであるHPV16およびHPV18による感染に100%の効果を示すことが証明されました。
Cervarixは子宮頸がんの70%以上を予防できる可能性を有しています。25,000人の女性が参加するフェーズ3の臨床試験は2004年に始まり、2008年の申請を予定しています。
精神科領域 353162-症状をよりよくコントロールする可能性がある新たな抗うつ剤
GSKの次世代のノルアドレナリン・ドーパミン再取り込み阻害剤(NDRI)である`162'は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)に比べ、忍容性における利点を提供し、2種類の作用により効果を示す、強力な非セロトニン作動性の抗うつ剤です。
`162'は、うつに伴う疼痛や倦怠感を含むいろいろな症状をも対象とした、高い効果の抗うつ剤治療である可能性をもつ、ノルアドレナリンとドーパミン作用のユニークなバランスを提供します。
`162'は、2004年にフェーズ3に入り、2006年の申請を目標としています。
循環器系領域 480848-新たに確認された心疾患のリスク要因をターゲットとした 最初のLp-PLA2阻害薬
アテローム性動脈硬化症の市場においては、コレステロールを低下させるスタチン製剤が独占していますが、循環器疾患のリスクのある50%の患者さんが悪玉コレステロール(LDLc-低比重リポタンパク・コレステロール)の正常値を示しています。
Lp-PLA2酵素(リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2:リポタンパクの分画中に存在するホスホリパーゼA2)は、心血管系疾患リスクを予測する因子としてコレステロールと等しく重要である可能性が、さまざまな大規模疫学的研究より明らかになってきています。GSKの化合物である`848'は、アテローム性動脈硬化巣(プラーク)において、Lp-PLA2を劇的に低下させる薬効群としては初の化合物であり、動脈壁の炎症を減少させることが期待できます。
この新たなアプローチは急性冠症候群(心血管イベント)や心臓突然死を減らすための次世代の薬をもたらすことができるでしょう。`848'は、2004年にフェーズ3に入る予定で、2008年の申請を予定しています。
GSKは、Lp-PLA2に加えて、治療の選択肢を著しく改善する可能性のある他の多くの循環器系疾患分野における研究成果を発表しました。GSKは、単剤か他の薬剤との併用で高比重リポタンパク質(HDL)値を上げる優れた効果と全体的な脂質プロファイルを改善する次世代のPPAR (ぺルオキシソーム増殖因子活性化受容体)作用薬を開発しています。
GSKは、3つのPPAR(PPAR、PPAR、PPRA)のプロジェクトが進行中であり、それは、糖尿病や高脂血症のよりよい治療薬の開発をもたらす可能性を有しています。
Odiparcil-新規の抗凝固治療薬
血液凝固のリスクのある多くの患者さんと抗血栓薬を服用している患者さんの多くは、出血と肝機能異常の可能性を観察しなければなりません。
Fournier社と共同開発中のOdiparcilは、新規の抗血栓薬であり、フェーズ2の臨床試験において、薬剤関連性の出血や肝機能障害を起こすことなく血栓症の発現頻度を減少させることを示しました。このことから、Odiparcilは、患者モニタリングの必要性を減少できる可能性を有しています。Odiparcilは、2007年の申請を予定しています。
呼吸器系領域-「セレタイド」/「アドベアー」を越えて
呼吸器系領域の確固たる製品群を基に、GSKは、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)およびアレルギー性鼻炎の新たな治療法の研究を続けています。喘息治療薬のリーディングプロダクトである「セレタイド」/「アドベアー」は、吸入ステロイド喘息治療薬(フルチカゾン)と長時間作動型β2刺激薬(サルメテロール)の配合剤です。GSKは現在、次世代の1日1回投与の、685698(新規の長時間作動型コルチコステロイド)と159797(Theravance社と共同開発中の長時間作動型β2刺激薬)の配合剤の開発に着手しています。
肺内滞留時間が長く強力な抗炎症作用を有する吸入コルチコステロイドである `698'は、従来の治療薬と比較して優れた効果があるという科学的根拠が示され、1日1回投与の可能性のある薬剤です。
臨床試験では、`698'の比較的低用量の250mcgにより、フルチカゾンの高用量(1000mcg)と同程度の効果が示されており、皮質抑制の程度は最小限で臨床的に重要でないものでした。
長時間作動型β2刺激薬である`797'は、現在、フェーズ2の段階にあり、喘息患者において24時間持続する気管支拡張効果があることが示されています。
この配合剤は、2006年の申請を予定しています。
また`698'はアレルギー性鼻炎に対しても、有効であることが示されています。
`698'の最近のスタディでは、アレルギー誘発物質暴露後の鼻の症状を著明に改善することが示され、これは、GSK製品の「フリキソナーゼ」/「フルナーゼ」で同じアレルギー誘発物質暴露後に見られる効果より優れているものでした。この製品は2006年の申請を予定しています。
疼痛 406381-炎症性および神経障害性の疼痛をターゲットとした 初めてのデュアルアクションのCOX-2阻害剤
COX-2阻害剤、`381'は、初めてのデュアルアクションを有する新規化合物です。`381'は、末梢性と中枢性の両方に作用し炎症性と神経障害性の2つの疼痛緩和治療を可能にします。
現在市場にあるCOX-2阻害剤は、神経痛のような神経障害性疼痛に対する効果が証明されていません。臨床上のデーターでは、`381'が、既存のCOX-2阻害剤より効果的にヒトの脳に作用することが示されていることから、たとえば、変形性関節症、慢性関節リウマチ、腰背部痛および神経障害性疼痛などの幅広いタイプの痛みに効果をもたらすことが期待されています。現在フェーズ2にあり、2006年の申請を見込んでいます。
短期的展望
GSKはまた、短期的な成長をもたらす機会として開発後期段階の薬剤と既に販売されている製品について発表しました。2004年から2005年までに、GSKは16の重要な製品の承認申請を行う予定です。GSKは、いくつかの新製品の発売に向けて専門性を追求しており、また、患者さんに付加価値をもたらすべく剤形・適応症追加を通じて既存品の価値の向上に努めています。
短期的視点で期待される新製品の一つにμオピオイド受容体拮抗剤であるアルビモパンがあります。多くの患者さんは、開腹手術後に一時的で期間も不規則な腸機能障害であるイレウス(術後腸閉塞)を発症し、入院期間が長引くことがしばしばあります。プラセボと比較したフェーズ3の臨床試験データでは、アルビモパン群は、より消化器機能の回復を促進させ、退院を早めることが示されています。またアルビモパンは、がん患者の疼痛緩和のためにモルヒネなどのオピオイドを処方されている何百万人もの人々のQOLを損なっているオピオイド誘発性腸機能障害を改善する薬剤としても開発されています。アルビモパンは、Adolor社と共同開発しており、術後腸閉塞の改善を適応とした承認申請は、2004年、上半期後半に米国FDAに提出することを目標としています。
更に、短期的可能性のある製品として、ロシュ社と共同開発しているビスフォスフォネート系骨粗しょう症治療薬Boniva/Bonvivaもあります。同薬剤は、米国において経口剤として2003年5月に承認されました。Boniva/Bonvivaは間欠投与によって更なる簡便性を示す可能を有しているため、間欠注射剤と1ヶ月ごとに服用する経口剤として2004年に承認申請する予定です。
山之内製薬とコ・プロモーションが行われる予定のsolifenacin succinateは、過活動膀胱に伴う頻尿、失禁および尿意切迫感を緩和する治療薬として開発されています。米国の過活動膀胱患者は、1,700万人から2,000万人と推定されています。既存の治療薬は、多くの場合、副作用として口渇が伴います。Solifenacinの承認申請の主要な臨床試験データは、同薬剤が過活動膀胱症状の治療に有効であることを示しており、1日1回5mgの投与で口渇の発症率は11%でした。Solifenacinは、2003年10月にFDAより承認見込み通知書を受領しており、ヨーロッパでは2003年1月に承認申請しています。
これらの新製品に加えGSKは、「セレタイド」/「アドベアー」と「アバンディア」の2つの大型既存製品の開発における更なる機会について発表しました。
説明会では、「セレタイド」/「アドベアー」の2つの大規模臨床試験がハイライトされました。GOAL試験は、さまざまな重症度の喘息において「セレタイド」/「アドベアー」を評価する試験であり、TORCH試験は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者における「セレタイド」/「アドベアー」の死亡率への影響を評価する試験です。これらのデータは、「セレタイド」/「アドベアー」の喘息およびCOPDの治療薬としての高い有効性を確認するものと期待されています。GSKは、GOAL試験に参加した3,500人の患者から得られたデータを2004年の初めに公表できると期待しています。
同時にGSKは、Avandarylという配合剤の発売により「アバンディア」フランチャイズにベネフィットがもたらされることを発表しました。この新しい薬剤は、「アバンディア」と市場をリードするスルホニル尿素剤であるアベンティス社のアマリールを配合するものであり、2型糖尿病治療薬である「アバンディア」を更に拡充するものとなります。Avandarylは、2003年10月にFDAに承認申請しました。
またGSKは、「アバンディア」の2つの重要な承認申請を2005年に行う予定です。1つは、「アバンディア」を乾癬の経口治療薬として、また2つ目は、高い成功を収めている「アバンダメット」(「アバンディア」とメトホルミンの配合剤)の除放製剤である「アバンダメットXR」の承認申請です。
GSKは現在フェーズ2およびフェーズ3開発段階に20の重要な剤形・効能追加品目があります。「エピビル」と「ザイアジェン」の配合剤は、既に申請されています。これは、2剤併用のHIV/AIDS薬として推奨されている薬として初の1日1回1錠服用の配合剤となります。
また、前立腺肥大症(BPH)治療薬として既に承認されいる「アボダート」は、前立腺がん予防薬として開発中です。今年、REDUCEという国際臨床試験が開始され、前立腺がんの発症リスクが高い8,000人の男性が参加する予定です。
GSKは、パーキンソン病治療薬である「レキップ」が神経疾患のレストレスレッグ症候群の申請に関し、FDAより優先審査される事になった旨を発表しました。承認されれば「レキップ」は、RLSの適応を持つ米国初で唯一の治療薬となります。
また、スマトリプタンおよびMT400(ナプロキセン)を配合した新しい片頭痛治療薬がフェーズ3の開発段階に入ったことが公表されました。GSKは、この5-HT1 拮抗剤と長期作用型非ステロイド抗炎症薬の配合剤をPozen Inc.社と開発しており、2005年にFDAに申請する予定です。
ワクチン領域を強化するものとして2004年に3つのワクチンの申請を行う予定です。Boostrixは、米国においては成人および青年を対象としたジフテリア、破傷風、百日咳を予防するbooster vaccineです。Priorix Tetraは、はしか、おたふく風邪、風疹の3種混合既存ワクチンに水痘ワクチンが追加されたもので、ヨーロッパおよびインターナショナル地域(欧米以外の地域)において申請の予定です。
また、世界各国の乳幼児がロタウイルスにより発症する感染性胃腸炎を予防する新規ワクチンRotarixの申請も行う予定です。現在までに3万人の乳幼児がRotarixの予防接種を受けており、臨床試験では優れた有効性と高い忍容性が認められています。
今回の研究開発の発表においてジャン-ピエール・ガーニエ博士は、以下のコメントを述べています。
「研究開発における成功を見てGSKの将来に大いに自信が持てます。我々の大規模かつ多様な開発パイプラインは、革新的な科学の結果であると共にそれぞれの分野をリードする化合物であり、我々の今後の成長を確固たるものにしています。このパイプラインを引き続き完成に向けて推進させつつ、既に販売されている製品の価値を最大に引き出していきます。これは、患者さんにとっても投資家にとっても朗報となるでしょう。」
グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上を企業使命としています。企業情報については、グラクソ・スミスクラインのホームページをご参照下さい。(www.gsk.com.) |
 |
|
|
 |
|