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プレスリリース

グラクソ・スミスクラインのロタウイルスワクチン、
重症なロタウイルス性胃腸炎に対して96%の予防効果
またロタウイルス性胃腸炎に伴う入院を100%予防

2006-05-12

  2006年5月5日バーゼル(スイス)発

5月5日、グラクソ・スミスクラインplc(本社:英国、以下GSK)は、欧州初の乳幼児用経口ロタウイルスワクチンRotarixTMに関する新たな臨床試験の結果をESPID (European Society for Paediatric Infectious Diseases 欧州小児感染症学会)で発表しました。それによると、RotarixTMは、重症なロタウイルスによる胃腸炎に対して96%の予防効果を示し、欧州におけるロタウイルスによる胃腸炎に伴う入院を100%防ぐことが認められました。1

ロタウイルスは、乳幼児における重篤な急性胃腸炎の最も一般的な原因で2,3、EUにおける5歳以下の2,600万人の乳幼児のうち年間推定360万人がロタウイルスによる胃腸炎を発症しています。またロタウイルスによって毎年約8万7,000人の乳児が入院し、70万人以上が医療機関を受診しています4

この試験の統括医であるフィンランドのタンペレ大学教授のTimo Vesikari博士は、以下の通りコメントしています。
「この非常に有望なデータにより、RotarixTMによって乳幼児を、人から人に感染しやすいロタウイルスから効果的に守ることができることが示されました。ロタウイルスが原因の胃腸炎による入院が完全に予防できることが示されたことから、欧州における定期予防接種スケジュールにロタウイルス予防ワクチンを含めることによって、医療費負担を大幅に軽減することができます。これは、ロタウイルスが最も蔓延する冬の時期においては特に大きな問題となっています。」

RotarixTMは、2回接種の経口ワクチンで、生後約2ヶ月と3ヶ月(一回目の接種は、生後6週から、2回目の接種は、生後6ヵ月まで)に接種できます。RotarixTMは、ロタウイルスによる胃腸炎の発症率が最も高い生後6ヵ月から24ヶ月よりも前に早期の段階で予防することができます5,6。この二重盲検プラセボ対照の第III相試験は、欧州の6カ国で実施されました(チェコ共和国、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン)。

RotarixTMの予防効果に関する検証は、2回目の接種の2週間後から開始され、最も広く蔓延しているロタウイルス株のG1(96%)、G3(100%)、G4(100%)および世界各国で出現しているG9(95%)を原因とするロタウイルスによる胃腸炎のあらゆる重症度(重篤な胃腸炎を含む)に対して、高い予防効果を示しました。また、G2株(75%)による重症なロタウイルスによる胃腸炎に対しても交差免疫の傾向が認められました。さらにこの試験は、RotarixTMがC型髄膜炎結合ワクチンおよび肺炎球菌ワクチンなど定期予防接種に含まれている他の乳幼児用ワクチンと一緒に安全に投与することができ、他の併用ワクチンの抗原の免疫応答を損なわないということも認められました7,8,9

ロタウイルスに関連する入院は、欧州において大きな負担となっており、ロタウイルスが原因の胃腸炎は、下痢や嘔吐による入院の最大58%を占めています10。今回の試験でRotarixTMが、ロタウイルス株に関係なくロタウイルスが原因の胃腸炎による入院を100%予防したことが示されました。さらにRotarixTMは、あらゆる胃腸炎での入院の75%を予防することも認められました1

RotarixTMの安全性については、最近の臨床試験から以前市販されていたロタウイルスワクチンで見られた腸重積症の合併症に対する寄与リスクは認められていません5

ロタウイルスは、伝染力が強いためその蔓延を管理することが困難です。従って、重症なロタウイルスによる胃腸炎の発症率に対して大きな影響を与えることができる唯一の対策は、予防接種と認識されており、また予防接種は、疾患予防の第一選択の方法と考えられています11, 12

RotarixTMについて
RotarixTMはグラクソ・スミスクライン バイオロジカルズ社により1997年から開発されていたワクチンです。RotarixTMは、米国Children's Hospital of Cincinnatiのリチャード・ウォード博士が開発した89-12ウイルス株に由来しており、AVANT Immunotherapeutics社から導入されたものです。ロタウイルスによる重篤な下痢に対する予防効果があると承認された初の弱毒化ヒトロタウイルス経口ワクチンであり、ワクチン株(G1)とは異なる血清型のウイルス株に対しても効果を示すデータがあります。RotarixTMは、高い免疫原性を有しており、経口ポリオワクチンを含む全ての主要の乳幼児用ワクチンと一緒に投与することが可能です13

RotarixTMは、2006年2月にEUにおいて承認を取得し、積極的な接種が生後6週間から可能となりました。RotarixTMは、欧州初の乳幼児に対するロタウイルスによる胃腸炎の予防ワクチンです。欧州に加えてRotarixTMは、世界33カ国において承認されており(ブラジルを含むラテンアメリカの16カ国、アジアではフィリピンとシンガポールで初めて承認を取得、最近ではオーストラリアで承認される)、2005年にメキシコで発売されて以来140万回分が供給されています。またRotarixTMは、75カ国で承認申請されており、米国では承認に向けた開発後期段階の協議をFDAと行っています。

最近、ブラジル、パナマおよびベネズエラがロタウイルスワクチンをそれらの国における正式な予防接種カレンダーに取り入れました。政府の小児予防接種制度の一環としてRotarixTMは、これらの国々の公的医療機関において無料で接種することが可能となります。

グラクソ・スミスクライン バイオロジカルズ社について
GSKバイオロジカルズ社は、ワクチンの世界的なリーダーの1社であり、GSKのワクチンの研究開発および製造の大半が行われているベルギーのリクセンサートに拠点を置いています。GSKバイオロジカルズ社は、1500人以上の研究者を抱えており、新しいワクチンを見出し、重篤な疾患の原因となる感染症を予防するためのコスト効果のある便利な混合ワクチンの研究開発に専念しています。

2005年、GSKバイオロジカルズ社は先進国と途上国の165カ国に12億回分以上のワクチンを供給しました(1日平均300万回分相当)。今後5年間で多くの新たな主要ワクチンの発売を予定しています。これらは、子宮頸がんのためのHPVワクチン、肺炎球菌による疾患予防のワクチン、高齢者用の改良型インフルエンザワクチン、米国における乳児用の髄膜炎の混合ワクチンなどです。

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グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。


Reference
1. Vesikari T, et al. Human Rotavirus Vaccine RotarixTM (RIX4414) is Highly Efficacious in Europe. Oral presentation at ESPID annual meeting, May 2006
2.Bresee J et al. Generic protocol for hospital-based surveillance to estimate the burden of rotavirus gastroenteritis in children. World Health Organisation, November 2002. Available at www.who.int/vaccines-documents/. Accessed in December 2005.
3. Kapikian A, Chanock R. Rotaviruses. In: Fields B et al, editors. Fields Virology, 3rd ed. Philidelphia: Lipincott-Raven Publishers; 1996. p.1657–1708
4. Soriano-Gabarro M, et al. Burden of rotavirus disease in European countries. Paed Infect Dis J 2006:25 (1):S7-S11
5. Ruiz-Palacios GM, et al. Safety and Efficacy of an Attenuated Vaccine against Severe Rotavirus Gastroenteritis. N Engl J Med 2006;354:(1):11-22
6. Linhares AC et al. Rotavirus vaccines and vaccination in Latin America. Pan Am J Public Health 2000;8 (5):305-331
7. Vesikari T, et al. RotarixTM (RIX4414), an oral Human Rotavirus Vaccine, Is Highly Immunogenic when Co-administered with Diptheria-Tetanus-Pertusussis (DTPa)-combined Vaccines in Healthy Infants from Europe. Poster presentation at ESPID annual meeting, May 2006
8. Schuster V et al. RotarixTM (RIX4414), an oral Human Rotavirus Vaccine, Is Highly Immunogenic when Co-administered with a Streptococcus pneumoniae Conjugate Vaccine (PrevenarTM) in Healthy Infants from France and Germany. Poster presentation at ESPID annual meeting, May 2006
9. Tejedor JC et al. RotarixTM (RIX4414), an oral Human Rotavirus Vaccine, Is Highly Immunogenic when Co-administered with a Neisseria meningitidis Serogroup C Vaccines (MeningitecTM) in Healthy Infants from Spain. Poster presentation at ESPID annual meeting, May 2006
10. de Wit MA, et al. Hospital admissions for rotavirus infection in the Netherlands Clin Infect Dis 2000;31:698–704
11. Dennehy PH. Transmission of rotavirus and other enteric pathogens in the home. Pediatr infect Dis J 2000;19(10 Suppl):S103-5
12. Parashar UD, et al. Global illness and deaths caused by rotavirus disease in children. Emerg Infect Dis 2003;9:565-72
13. Steele AD. Et al. Concomitant administration of live attenuated oral rotavirus vaccine (RIX4414) with poliovirus vaccines in African infants. Poster presented at ESPID annual meeting, May 2005


<参考資料>
ご参考までに、日本国内においてもロタウイルスによる集団胃腸炎が各地で報告されており、最近の事例が国立感染症研究所のホームページ(http://www.nih.go.jp/niid/)に掲載されております。

May 10 2006 病原体情報 速報記事[IASR]
C群ロタウイルスによる集団胃腸炎-大阪府

May 08 2006 病原体情報 速報記事[IASR]
C群ロタウイルスによる胃腸炎集団発生事例-岩手県

May 01 2006 病原体情報 速報記事[IASR]
C群ロタウイルスによる急性胃腸炎事例-山梨県

Apr 28 2006 病原体情報 速報記事[IASR]
成人グループでのA群ロタウイルスによる食中毒-新潟県




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