|
|
|
 |
 |
吸入ステロイド薬と長時間作動型吸入β2刺激薬の併用により 小児喘息エピソード経験率が69.4%減少 〜「FIRSTスタディ」小児に関する結果報告〜 |
2006-09-05 |
|
|
| |
グラクソ・スミスクライン株式会社(社長:マーク・デュノワイエ、本社:東京都渋谷区)は、2004年8月から2005年1月にかけて実施した吸入ステロイド薬と長時間作動型吸入β2刺激薬の併用治療の効果に関する調査「FIRST(ファースト)スタディ」1の結果2 について、このたび新たに小児気管支喘息の治療という観点から検討を行いました。3
FIRSTスタディは、喘息治療の長期管理薬として位置づけられている以下の2剤の併用治療による有効性と安全性を検討するために、新たに両剤の併用治療を開始した喘息患者を対象として喘息エピソード4経験率の変化や、喘息のコントロール状態の改善等について調査を行ったものです。
-吸入ステロイド薬(以下ICS)プロピオン酸フルチカゾン(製品名:フルタイド)
-長時間作動型吸入β2刺激薬(以下LABA)キシナホ酸サルメテロール(製品名:セレベント)
今回は、FIRSTスタディで収集された478例のうち、15歳未満の小児患者72例を対象として、小児気管支喘息患者に対する併用治療の効果を検討しました。その結果、「フルタイド」と「セレベント」の併用治療は、喘息エピソードの経験、喘息のコントロール状態、安全性の点から、小児気管支喘息の治療目標達成のために有効な治療法であることが明らかになりました。
喘息エピソード
「フルタイド」と「セレベント」の併用治療開始時および6ヵ月後に、過去6ヵ月間の喘息エピソード(喘息による「入院」「救急治療室受診」「予定外受診」「学校を欠席」)の経験について調査を行いました。その結果、併用治療開始前においては67.9%の患児がなんらかの喘息エピソードを経験していることが明らかになりました。一方、併用治療導入後は、併用導入前のICS使用の有無を含めどのような治療をしていたかにかかわらず、喘息エピソード経験率は20.8%へと有意に減少し、その減少率は69.4%でした。また、各エピソード別の経験率で最も多くみられた「欠席」は57.7%から13.5%となり、その減少率は76.7%でした。これらの結果は、小児気管支喘息患者の喘息コントロール状態はいまだ不十分であり「フルタイド」と「セレベント」の併用治療によって、より良好に喘息がコントロールされることを示唆しています。
喘息のコントロール状態
喘息のコントロール状態の指標として喘息コントロール質問表(Asthma Control Questionnaire; 以下ACQ)を用いて、併用治療開始時および2週後、以後1ヵ月毎に6ヵ月後まで観察が行われました。その結果、「フルタイド」と「セレベント」の併用治療開始時はACQスコアで「無症状・支障なし」もしくは「軽度な支障あり」と分類された患児の割合が55.1%(27/49例)でしたが、2週間後には100%(46/46例)となり、6ヵ月後まで継続的に喘息が良好にコントロールされました。
また、小児患者のみを対象に行った「運動時の支障に関するアンケート」においても、激しい運動への支障や体育の授業等への参加に関して、「支障が全然なかった」もしくは「運動・活動がいつもできた」と回答した患児の割合は、喘息重症度にかかわらず併用治療後にいずれの項目でも増加しました。特に中等症以上の患児では、併用治療前に階段や坂道、軽い運動でも何らかの支障があった患児がそれぞれ80%、50%以上を占めていましたが、併用治療後にはそれぞれ40%、10%となり、著明な改善が示されました。
喘息患児や保護者は、体育を見学することや激しい運動を控えることは仕方がないと考えがちですが、今回の報告では、併用治療によって患児の「運動時の支障」も改善し、喘息のコントロール状態が向上することが示されました。
安全性
本調査における安全性解析対象の小児患者66例において副作用は1例も報告されず、小児に対する「フルタイド」と「セレベント」の6ヵ月間併用治療における安全性が確認されました。
本調査の結果について、国立病院機構下志津病院 院長 西牟田 敏之 先生は次のように述べています。「増加傾向にある小児の喘息は、突然に呼吸困難などの症状が出現し、患児だけでなく家族の日常生活に支障を与えます。また、小児においては喘息の不十分なコントロールは心身の発達に影響することが懸念されます。本調査により、気道の炎症を抑えるICSと気道を広げるLABAの併用療法は、多くの患児が『ぜんそくのない生活』を実現するために有用な治療法であることが確認されました。患児が学校を欠席せず、運動会などの学校行事に参加できるなど、健康な児童と同じく日常生活を送ることができるのは、患児自身だけでなく、家族にとっても大きな喜びとなるでしょう。ICSとLABAの併用療法は、治療ガイドライン5でも推奨されており、今後の本邦における喘息治療を大きく向上させるでしょう。」
- FIRSTスタディ:気管支喘息患者に対するキシナホ酸サルメテロールとプロピオン酸フルチカゾン併用治療における喘息 エピソード並びに喘息QOLに対する効果の検討
- 本調査の内容は、「アレルギー・免疫 (Vol.13 No.4, 2006)」に論文掲載されています
- 本調査の内容は、「アレルギー・免疫 (Vol.13 No.9, 2006)」に論文掲載されています
- 喘息エピソードとは、喘息の発作を起こしたために予定外の受診や学校の欠席・職場の欠勤などの、喘息に関連した不利益を被った経験のことです。 また、以下の(1)〜(4)のエピソードのいずれか1つ以上経験した患者を喘息エピソード「有」と定義しています。
(1) 喘息による入院の有無
(2) 病院の救急治療室における喘息治療の経験の有無
(3) 夜間あるいは休日の時間外受診あるいは定期的でない喘息の悪化による予定外の受診
(4) 職場(家事を含む)、学校を1日休んだ経験の有無 - 小児気管支喘息治療・菅理ガイドライン
生きる喜びを、もっと Do more, feel better, live longer
グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。
参考資料
FIRSTスタディ(小児解析)について
<概要>
本調査は、2004年8月〜2005年1月を登録期間として実施されました。全登録患者のうち、小児患者の調査は、全国の医療機関20施設において実施され、「フルタイド」と「セレベント」の併用治療を新たに開始した72例の小児患者が対象となりました。併用治療における観察期間は6ヵ月間と設定し、観察期間中に「フルタイド」又は「セレベント」の一方もしくは両方を投与中止した場合には、その時点で観察期間終了としました。調査方法は、「フルタイド」と「セレベント」併用治療開始後14日以内に登録センターに登録する中央登録方式にて行いました。
本調査の対象患者は、以下(1)〜(3)を満たす喘息患者で、今回はその中から小児喘息患者(15歳未満)のみを対象として結果を検討しました。
(1) 過去6ヵ月間に、喘息の長期管理薬としてβ2刺激薬及びステロイド薬による併用治療を継続的に行っていない患者。β2刺激薬又はステロイド薬の一方のみを継続使用している患者は調査対象に含めた。
(2) 「フルタイド」及び「セレベント」が長期にわたり併用使用されると予想された患者。
(3) 喘息エピソード調査及び喘息QOL調査について患者自身もしくは保護者の協力が得られた患者。
総調査例数72例のうち、安全性解析対象は66例、喘息エピソード解析対象は53例、喘息QOL解析対象は49例、運動時の支障によるアンケート解析対象は53例でした。
<結果まとめ>
(1) 併用治療前6ヵ月間においては、喘息エピソード解析対象53例のうち約70%が喘息エピソードを経験しており、既に何らかの長期管理薬を使用していた患児42例においても同様な経験率であった。
(2) 喘息QOL解析対象49例において、「フルタイド」と「セレベント」の併用治療を開始することにより、6ヵ月後にはすべての喘息エピソードが著明に減少し、喘息児のQOLも早期に著明に改善した。
(3) 「フルタイド」と「セレベント」の併用治療は、年齢、喘息重症度並びに前治療薬の使用状況にかかわらず、すべての喘息エピソード経験率を著明に減少し、喘息QOLを大幅に改善した。併用治療開始前に長期菅理約の使用経験があった患児は74.2%であり、経口テオフィリン薬、経口・貼付β2刺激薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ICSの順であった。
(4) 安全性解析対象66例において副作用は1例も報告されず、小児においても「フルタイド」と「セレベント」の併用治療における安全性が確認された
(5) 「フルタイド」と「セレベント」の併用治療は、喘息症状の長期コントロール及び喘息QOLに優れた効果を示すことが確認され、有効性並びに安全性の観点から有用な治療法であり、本邦の気管支喘息治療を大きく向上させ得ることが示唆された。
|
 |
|
|
 |
|