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グラクソ・スミスクラインのネララビン、 EUにて再発・難治性の白血病およびリンパ腫の治療薬として承認取得 |
2007-09-05 |
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グラクソ・スミスクラインplc(本社:英国、以下GSK)は、欧州連合(EU)においてネララビン(一般名、EUでの販売名:Atriance®)が、2回以上の化学療法を行ったにもかかわらず効果が見られないまたは治療後に再発する難治性のT細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)ならびにT細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)の治療薬として承認されたと発表しました。
GSKの欧州における医療用医薬品部門のプレジデントであるアンドリュー・ウィッティー氏は次のようにコメントしています。
「ネララビンのこの稀少疾病の適応症での承認取得は、稀な種類の白血病およびリンパ腫において患者さんのニーズが存在することを表しています。ネララビンの本格的な開発は1990年代に始まり、10年以上に渡ってGSKは米国の国立がん研究所(NCI:National Cancer Institute)といった著明な医療機関と協力し開発を行い、欧州でこの薬剤を使えるよう臨床データを集めてきました。」
欧州において再発性・難治性のT-ALLならびにT-LBLと診断される患者さんは年間数百人ほどしかいませんが、T-ALLおよびT-LBLの患者さんはB細胞性の疾患と比べて予後が悪いとされています。
ドイツのJ.W.ゲーテ大学のディーター・ホルツァー教授は次のように述べています。
「欧州のこの疾患に苦しむ患者さんや治療に取り組む専門医にとって今回の承認は重要なものです。ネララビンは、数少ない既存の治療の選択肢しか持たない患者さんに、幹細胞移植といった根治の可能性のある治療を受けられるまで回復するチャンスを提供しうる薬剤です。現在用いられている治療法の多くは、毒性の高い抗がん剤(細胞毒性薬剤)を組み合わせて使う、多剤併用療法です。単剤として投与されるネララビンは、明らかな薬剤効果と予測可能な副作用プロファイルを持ち、治療の間に帰宅することが可能な投与方法となっています。」
この適応症でのネララビンの承認は2つの多施設フェーズII試験に基づくものです。これらの試験は米国国立がん研究所と協力して実施し、その結果はBlood誌およびThe Journal of Clinical Oncology誌にて発表されています。
成人患者
再発性または難治性のT-ALL ならびにT-LBLの成人の患者さんを対象とした、ネララビンの効果と安全性を検証するフェーズII試験が実施されました。この試験には再発性または難治性のT-ALL ならびにT-LBLの患者さん40名が参加し、39名には少なくとも1回はネララビンが投与されました。39名の内の28人はそれまで2種類以上の化学療法を行ったにもかかわらず再発もしくは難治化してしまった患者さんでした。 その28名の内、6名(21%)の患者さんにおいては、完全寛解*(正常な血液細胞レベルへ回復したかどうかは問わない)に達し、この内1名は幹細胞移植を受けることが出来ました。またドイツの急性リンパ性白血病の研究グループが、再発・難治性のT-ALLの成人の患者さん53名を対象とした試験結果について発表しました。その結果では、47%において寛解が見られ、完全寛解に達した患者さんの74%が幹細胞移植を受けることが出来ました。
小児患者
再発性または難治性のT-ALL ならびにT-LBLの小児(21歳未満)の患者さん153名を対象とした、ネララビンの効果と安全性を検証するフェーズII試験が実施されました。84名の患者さんにおいては推奨された用法・用量で治療がなされ、39名はそれまで2〜3種類の化学療法を行ったにもかかわらず再発もしくは難治化してしまった患者さんでした。 その39名の内、23%は完全寛解*(正常な血液細胞レベルへ回復したかどうかは問わない)に達し、この内4名においては幹細胞移植を受けることが出来ました。
*完全寛解とは、検出可能な病症すべての消失を指しますが、恒久的ながんの治癒という意味ではありません。
ネララビンを用いた治療における最も一般的な有害事象としては、血液毒性、倦怠感および悪心です。加えてネララビン使用時において重度の神経系の有害事象も報告されています。
ネララビンは2005年6月に欧州医薬品審査庁(EMEA)よりオーファンドラッグ(稀少疾病医薬品)の指定を受けています。また米国ではネララビン(米国での販売名:Arranon®)は2003年12月にオーファンドラッグに指定されており、2005年10月に米国FDAより承認されています。
日本において同剤は承認申請中です。
欧州委員会でのネララビンの承認は、EUに加盟する27カ国内での統一した販売許可となり、また通常ノルウェー、アイスランドおよびリヒテンシュタインにおいても同一の承認となります。欧州委員会での決定は、本年6月にEMEAより出されていた同剤の承認に対する勧告に基づくものです。
ネララビンについて
ネララビンはヌクレオシド誘導体のプロドラッグであり、静脈内投与した際に体内でara-Gへと変換され、さらにその活性体であるara-GTPへと変わります。 T細胞内でのara-GTPの蓄積がDNA合成を阻害することでプログラム細胞死を起こします。
T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)およびT細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)について
急性リンパ性白血病は、体内に浸入した異物と戦う細胞である白血球のがんです。この疾患は非常にまれに起こるもので、通常は小児によく見られ、発症すると効果的な治療法もないまま急激に進行する治療の難しい疾患です。急性リンパ性白血病は小児において最も多いがんであり、がんと診断される15歳以下の小児の23%がこの疾患です。T細胞急性リンパ性白血病は急性リンパ性白血病の中でも少数ですが、特に発症後の予後が悪いとされています。
リンパ芽球性リンパ腫は、リンパ系のがんである非ホジキンリンパ腫の一種で、比較的成人よりも小児においてよく発症する疾患です。T細胞リンパ芽球性リンパ腫は、リンパ芽球性リンパ腫の一部に見られるものです。
GSKのがん領域への取り組み
ネララビンはGSKの血液学およびがん領域への取り組みを表しており、患者さんの生命に関わるがん疾患において革新的な薬剤を創造するGSKの姿勢を反映しています。GSKの「創薬から臨床まで」という開発アプローチにより、治療法の発見・開発のプロセスに変化を及ぼし、その結果、がん領域においても屈指の開発パイプラインを持つに至っています。GSKの国際的ながん領域の研究は160以上の研究機関と提携して行われています。GSKは、患者さんにフォーカスしたがんの予防や支持療法から化学療法や標的療法まで、多方面からがんに向き合っています。
生きる喜びを、もっと Do more, feel better, live longer
グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。 |
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