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喘息患者さんの過半数が喘息コントロール不良 ―国際的な調査にて示される― |
2007-09-25 |
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この資料は、英国グラクソ・スミスクラインが2007年9月17日に、欧州呼吸器学会にて発表したプレスリリースの日本語訳です。
スウェーデンのストックホルムにて開催された欧州呼吸器学会にて、9月17日、国際的な患者調査の結果が発表されました。それによると、喘息患者さんの多くが、頻繁に医療機関を受診しているにもかかわらず喘息コントロールが不良であることが示されました1,2。この調査結果は、National Health and Wellness Survey (NHWS)によるもので、患者さんの喘息コントロール状態は1999年に行われたAsthma Insights and Realities in Europe (AIRE:喘息患者実態電話調査) 3の結果からは改善していたものの、治療を受けている患者さんの55%の喘息コントロールが不良であることを示すものでした1,2。
NHWS調査は、欧州5カ国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国)において2006年6月から8月にかけて、喘息と診断されている2337人の患者さんを対象に行われ、そのうち1862人が治療中でした。この調査では、喘息コントロールが不良と評価された患者さんの70%が週3-6回息切れを感じ、80%が週2-3回発作止めの薬剤を使用し、58%が喘息症状により夜間に目覚めているという結果で、症状による日常生活への支障が大きいことが示されました。加えて、これらの患者さんはコントロール良好な患者さんに比べて、より多くの医療費を投じており、また、より頻繁に受診していることが示されました1,2。これらの結果は、受診した際に患者さんの喘息コントロールが不良であることが、医師に正しく伝わっていない可能性を示唆しています。
1999年に行われたAIRE調査と同様、このたびの調査でも、患者さんは自分の喘息コントロール状態を過大評価する傾向があることが示されました。喘息コントロールが不良な患者さんのうち40%もの患者さんが、症状があるにもかかわらず、自分の喘息が完全にまたは良好にコントロールできていると考えていました。このことは、適切な治療により良好なコントロール状態を達成できるにもかかわらず、患者さんが自分の症状を医師に過小報告しているために適切な治療を受けておらず、喘息症状により辛い思いをしている可能性があることを意味します1,2。
この結果について、フランスのMontpellier School of MedicinesのPascal Demoly教授は以下のように述べています。「これらの結果は、医師は、患者の喘息コントロール状況を客観的に評価する必要があることを明らかにしています4。患者さんが自分の症状を正しく認識できていないため、医師が患者さんの喘息コントロールの状況を正確に判断することが非常に難しく、患者さんに“大丈夫ですか”と聞くだけでは喘息コントロールを把握するためには十分とはいえません。喘息コントロールテスト(ACT)等の評価ツールは、喘息の臨床的コントロール状況を評価するための有効なツールとして国際ガイドライン(GINA)においても推奨されています5,6。これらの評価ツールによって、医師と患者の双方が喘息コントロール状態をより的確に把握でき、国際ガイドラインにて定義されているコントロール目標の達成・維持に向けた管理・治療が可能となります4。」
このたびの調査は、インターネットのパネルに対する質問表の形式で行われました。喘息コントロール状況の確認には喘息コントロールテスト(ACT) 5,6の質問が用いられました。ACTは喘息に関する5つの質問によって喘息コントロール状況を評価するツールであり、最新の喘息治療の国際ガイドラインにおいても推奨されています4。
過去40年にわたり、世界的に喘息の罹患率や、喘息による経済的負担は増えています7。一方で、国際的な大規模臨床試験であるGaining Optimal Asthma Control (GOAL)試験では、ガイドラインに定義されている喘息コントロール状態が、幅広い患者層において達成可能であることが示されています。GOAL試験では、低用量の吸入ステロイド薬のみでは喘息症状がある患者の75%が「アドエア」*1剤によって早期に良好なコントロール状態を達成し、投与期間を通じて維持したことが示されています8。
*「アドエア」は、気管支拡張作用を持つ長時間作用性吸入β2刺激薬(サルメテロールキシナホ酸塩)と抗炎症作用を持つ吸入ステロイド薬(フルチカゾンプロピオン酸エステル)の配合剤であり、1剤で気道の炎症と狭窄を改善する喘息治療薬です。投与1日目から効果が発現し、軽症から重症まで多くの患者さんがアドエア1剤による喘息コントロールを達成することが期待できます。本剤は1998年に欧州で承認されて以来、喘息およびCOPDの治療薬として既に120カ国以上で使用されています。日本では、今年6月に喘息の長期管理薬として発売されました。
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グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。
<参考資料>
日本の患者さんの喘息コントロール状況について
2005年に800人の喘息患者さん(成人400人、小児400人)を対象に実施された喘息患者実態電話調査(AIRJ)92005では、成人の56%、小児の48%が喘息により社会生活を妨げられていると回答しています。
また、2006年に、過去1年間に喘息治療経験のある成人患者さん703人を対象に実施された調査10では、35.8%が喘息コントロールテスト(ACT)でコントロール不良と判定されました。一方でこれらの患者さんの86.1%が「完全に、よく、またはある程度喘息コントロールができた」と考えていました。これらの結果は、日本の多くの喘息患者さんも海外と同様、十分な喘息コントロールができていない上に、自分の喘息コントロール状態を過大評価していることを示しています。
喘息について
 | 喘息は、気道過敏性を伴う肺の慢性的な炎症疾患であり、特に夜間や早朝の喘鳴、息切れ、胸苦しさ、咳を引き起こす疾患であると定義されています。長期にわたり喘息コントロールが不十分な場合、気道が損傷を受けもとに戻らなくなります4 |  | 喘息は世界で最も一般的な慢性疾患の一つであり、世界3億人の患者さんがいます。喘息の有病率は、西欧的・都市型生活が進むにつれて増加しており、2025年までには世界の喘息患者10億人に昇ると予測されています。各国の喘息有病率の情報については、Global Burden of Asthmaの以下のサイトから参照下さい http://www.ginasthma.org/ReportItem.asp?l1=2&l2=2&intId=94 |  | 1999年に行われたAsthma Insights and Realities in Europe(AIRE:喘息患者電話調査)では、欧州における喘息コントロール状況は、喘息の長期管理による目標には遠く及ばず(ガイドラインで定義するコントロール状態を達成していたのはわずか5%)、実際のコントロール状態は、患者さん自身の認識より低いことが確認されています |
The National Health and Wellness Survey (NHWS)
 | NHWSは、幅広い人口において様々な疾病領域に関するデータを収集するために毎年行われている大規模調査の一部です。欧州では5カ国が参加しています(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国)。Lightspeed Research社が保有するサンプルから、計37000人がこの調査に参加しています。参加者は18歳以上です |  | この調査における喘息コントロール状態の評価には、喘息コントロールテスト(ACT)の質問が使用されています。ACTは喘息に関する5つの質問によって喘息のコントロール状態を評価するものであり、最新の国際ガイドライン(GINA)においても推奨されています4,5,6 |
NHWSの主な結果1,2
 | 多くの喘息患者さんが未だに良好に喘息コントロールできておらず、喘息症状を有しています。調査では、喘息患者さんの55%が、治療を受けているにもかかわらずコントロール不良でした。この数字は45%(スペインおよび英国)から72%(ドイツ)と国によって開きがありました |  | コントロール不良の患者さんは、症状による負担を強いられています。それらの負担とは以下の通りです
80%の患者さんが発作止めの薬剤を週2-3回以上使用していた
50%の患者さんが喘息症状のために週一度以上睡眠を妨げられていた
70%の患者さんが週3-6回以上息切れを感じた |  | 喘息コントロール不良の患者さんは、より多くの医療費がかかっており、喘息による医療機関受診の頻度も高いものでした |  | 患者さんは自分の症状を正しく認識しておらず、喘息コントロール状態を過大評価していました |
References
| 1. | Desfougeres JL, Sohier B, Freedman D, Annunziata K, Lemoine A, Poterre M. Has asthma control improved since AIRE? Results of a survey in 5 European countries. Abstract to be presented within oral presentation session “Towards controlling severe asthma” at ERS congress on 17 September 2007 at 09.45 | | 2. | Desfougeres JL, Sohier B, Freedman D, Annunziata K, Lemoine A, Poterre M. Perception of asthma control by patients: results of a survey in 5 European countries. Abstract to be presented within oral presentation session “Towards controlling severe asthma” at ERS congress on 17 September 2007 at 10.00 | | 3. | Rabe KF, Vermeire JB, Soriano JB, Maier WC. Clinical management of asthma in 1999: the Asthma Insights and Reality in Europe (AIRE) study. Eur Respir J 2000; 16:802-807 | | 4. | Global Strategy for Asthma Management and Prevention. Global Initiative for Asthma (GINA) 2006.www.ginasthma.com (Last accessed 14 August 2007) | | 5. | Nathan RA et al. Development of the Asthma Control Test: A survey for assessing asthma control. J Allergy Clin Immunol 2004;113:59-65. | | 6. | Schatz M et al Asthma Control Test: Reliability, validity, and responsiveness in patients not previously followed by asthma specialists. J Allergy Clin Immunol 2006;117:549-56 | | 7. | Braman SS. The global burden of asthma. Chest 2006; 130(1 Suppl):4S-12S | | 8. | Bateman ED, Boushey HA, Bousquet J, Busse WW, Clark TJ, Pauwels RA et al. Can guideline-defined asthma control be achieved? The Gaining Optimal Asthma controL study. Am J Respir Crit Care Med. 2004;170(8):836-844 | | 9. | アレルギー (Vol.55, No.10, 1340-1343, 2006) 「日本における喘息患者実態電話調査2005年」 | | 10. | 医薬ジャーナル(Vol.42, No.8, 2144-2153, 2006) 「喘息コントロールテストの有用性-喘息患者を対象としたインターネット調査による-」 |
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