|
|
|
 |
 |
GSKの子宮頸がん予防ワクチンの画期的試験結果、 「ランセット」誌に掲載 子宮頸がん予防ワクチン「Cervarix®」、高頻度に検出される 5つのウイルス型に対する予防効果を大規臨床試験にて示す |
2009-07-10 |
|
|
| |
【2009年7月7日-ロンドン】子宮頸がん予防ワクチンの有効性を検証するための今までで最大規模の臨床試験の最終解析結果が、7月7日、「ランセット」誌に掲載されました。この試験は18,644人の女性を対象に行われたもので、グラクソ・スミスクラインplc(本社:ロンドン、以下GSK)の子宮頸がん予防ワクチン「Cervarix®」が、子宮頸がん発症の原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、子宮頸がんの原因として最も頻度が高い2つの型(HPV16型と18型)に対して極めて有効であることが確認された1と同時に、HPV16型と18型に次いで子宮頸がんの原因として頻度が高い3つの型であるHPV31型、33型、45型に対してもクロスプロテクション(交差防御能)による予防効果があることが示されました1。
GSKのワクチン部門であるGSKバイオロジカルズ社の グローバル研究開発部門長兼チーフ・メディカル・オフィサーであるトーマス・ブリューアーは次のように述べています。「この素晴らしい試験結果により、HPV16型と18型に対する『Cervarix®』の有効性を確認することができました。本試験では初めて、このワクチンが高頻度に検出される5つのHPV型による子宮頸部の前がん病変(がんになる前段階の細胞の異形成)に対して有効であることが示されました。これは、当初期待された以上の子宮頸がん予防効果を示唆するものであり、子宮頸がんの一次予防として素晴らしいニュースです。」
この試験では、試験のプロトコールを遵守した被験者(総被験者の87%)において、HPV16型と18型に関連する子宮頸部前がん病変(CIN2+)に対して92.9%の予防効果が示されました1。この群から検出された子宮頸部前がん病変(CIN2+)の組織を詳細に調べ、病変がHPV16型と18型に起因しないと考えられる例を除いて再解析をしたところ、HPV16型と18型に起因する子宮頸部前がん病変(CIN2+)に対する予防効果は98.1%であることが示されました1。
さらに試験結果は、「Cervarix®」が子宮頸がん予防ワクチンとしては初めて、HPV16型と18型以外の型による前がん病変に対しても、有意なクロスプロテクションがあることを示しています1。このクロスプロテクションにより、HPV16型と18型だけに対する予防効果に加えて、約11-16%高い予防効果が得られると解釈できます1。これは主に、HPV31型、33型、45型に対する予防効果によるものです。
本試験の治験責任医師であり論文の主執筆者であるフィンランド ヘルシンキ大学のJorma Paavonen教授は次のように述べています「この結果は、子宮頸がんにおいて高頻度に検出されるHPVに対して『Cervarix®』の効果が極めて高いこと、子宮頸部前がん病変および子宮頸がん、そしてそれらに関連する診断や手術を大幅に減らすことができる可能性があることを示すものです。試験結果は、検診とワクチン接種の併用による子宮頸がん予防において、ワクチンへの確信をさらに強めるものでした。」
本試験においては、「Cervarix®」投与群において認められた重篤な有害事象およびその他の医学的症状の発現率は、対照群におけるものと同様でした1。
<参考資料> HPV008試験(PATRICIA:PApilloma TRIal Cervical cancer In young Adults)について- このフェーズIIIの多施設共同無作為化二重盲検試験は、欧州、アジア太平洋地域、南米、北米の14カ国において15-25歳の女性18,644人を対象に行われました1。
- 被験者は、無作為にCervarix®投与群および対照群(A型肝炎ワクチンを投与)に分けられ、以下のコホート群で解析が行われました1。
- ATP-E群 : 有効性の検討を行うプロトコール遵守したコホート群(ワクチン群=8093; 対照群=8069)。
- TVC群 : ワクチン接種者全員のコホート群(ワクチン群=9319, 対照群=9325)。ワクチン接種時に細胞診異常例や発がん性HPVに感染している(感染したことがある)例も含まれる
- TVC-naÏve群 : ワクチン接種者のうち、細胞診で異常がなく、過去に発がん性HPVに感染していないコホート群( ワクチン群=5822; 対照群=5819)。
- ATP-E群は、ワクチン接種の要件を満たし、臨床試験のプロトコールを遵守し、3回全てのワクチン接種を受けた全ての被験者です1。
- TVC群は、1回以上のワクチン接種を受けた全ての被験者です。この群には、ワクチン接種時に発がん性HPVに感染している(感染したことがある)被験者や、細胞診で高度異形成が確認された被験者も含まれます。この群は、性活動のある若い女性一般を代表することを目的としています。1。
- TVC-naÏve群は、1回以上のワクチン接種を受けた被験者で、ワクチン接種時に発がん性HPVの感染歴がなかった被験者です。この群は、性交経験のない若い女子を代表することを目的としています1。
- ワクチン抗原として含有されていないウイルス型であるHPV31型、33型、45型に関連するCIN2+に対するワクチンの有効性は、ATP-E群において、31型で92%(66.0,99.2; p<0.0001)、33型で51.9%(-2.9, 78.9; p=0.0332)、45型で100%(-67.8, 100, p=0.0619)でした1。TVC群では、31型で68.4%(34.2, 86.1; p=0?0005)、33型で49.8%(4.8, 74.6; p=0.0239)、45型で100%(7.0, 100; p=0.0312)でした1。
- ワクチン抗原として含有されていない12の発がん性HPV型に関連するCIN2+に対するワクチンの有効性は、ATP-E群では54%(34.0, 68.4; p<0.0001)でした1。ここからHPV16型、18型が同時に検出された被験者を除くと、有効性は37.4%(7.4, 58.2; p=0.0092)でした。この2つの解析結果から、ワクチン抗原として含有されていない12の発がん性HPV型に起因するCIN2+に対するワクチンの真の有効性は37%から54%の間であることが示唆されます1。
- このワクチンにより、コルポスコピー検査や子宮摘出手術が必要な人の数を、TVC群およびTVC-naive群の両方において大幅に減らしました。
- HPV008試験の有効性および安全性に関する中間解析結果は以前にランセット誌に掲載されています2。このたび発表されたデータは、発症した症例に基づいた最終的な解析結果で、ランセット誌に掲載されました。この最終解析結果に続き、今後、フォローアップの結果も発表される予定です。
Cervarix®について Cervarix®は、子宮頸がん発症の原因となる発がん性HPVのうち、子宮頸がんにおいて高頻度に検出されるHPV16型と18型3に対する長期間の予防効果を得ることを目的に開発されたワクチンであり、高い抗体価を維持させるための新規アジュバント(AS04)が使用されています。全般的に良好な忍容性が示されています。ワクチン接種後に最も頻繁に認められる症状は、接種部位の疼痛・発赤・腫脹、倦怠感、関節・筋肉痛、頭痛、痒み、発疹、胃腸症状などです4。
Cervarix®は、EU加盟の27カ国、オーストラリア、ブラジル、韓国、メキシコ、台湾など、世界96カ国で承認されています。また、日本、米国を含む20カ国以上で承認申請中です。GSKはまた2007年9月に、WHO(世界保健機関)にこのワクチンの事前認定(pre-qualification)申請を行っています。
HPV(ヒトパピローマウイルス)と子宮頸がんについて 性交渉のある全ての女性にHPV感染リスクがあります5。現在までに約100種類のHPVが同定されており6、そのうち15種類程度が子宮頸がんを引き起こす発がん性HPVです7。HPV16型と18型は、世界における子宮頸がんの原因の70%を占めており、その次にHPV45型、31型、33型が続きます8,9。発がん性HPVの持続感染は、子宮頸部細胞の異形成、子宮頸部前がん病変、子宮頸がんにつながることがあります。子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)とは、子宮頸部の表面で見つかる前がん病変のことであり、進行度合いによってCIN1、CIN2、CIN3と分類され、この数が大きいほど、異常細胞ががん細胞になる確率が高くなります10。CIN1、CIN2、CIN3はそれぞれ、軽度、中等度、高度の細胞の変化を意味します。CIN2は、子宮頸がんの代替指標とされています。世界では50万人以上が毎年新たに子宮頸がんと診断され、28万人が亡くなっています11。
HPV16型、18型、45型は、腺がんの原因の90%を占める8ことから特に重要です。腺がんは、子宮頸がんの中でも進行が早く、若い女性に多く、検診では見つかりにくいタイプのがんです12,13。
References
- Paavonen J et al. Efficacy of the HPV-16/18 AS04-adjuvanted vaccine against cervical infection and pre-cancer caused by oncogenic HPV types: final event-driven analysis in young women (the PATRICIA trial). 2009. Published online, The Lancet July 7 2009.
- Paavonen J et al. Efficacy of a prophylactic adjuvanted bivalent L1 virus-like-particle vaccine against infection with human papillomavirus types 16 and 18 in young women: an interim analysis of a phase III double-blind, randomised controlled trial. The Lancet 2007; 369: 2161?70.
- Aguilar JC. Vaccine adjuvants revisited. Vaccine 2007; 25: 3752-3762.
- Descamps D, Hardt K, Spiessens B et al. Safety of human papillomavirus (HPV)-16/18 AS04 adjuvanted vaccine for cervical cancer prevention: a pooled analysis of 11 clinical trials. Human Vaccine, 2009; 55: 1-9.
- Baseman JG, Koutsky LA. The epidemiology of human papillomavirus infections J Clin Virol 2005; 32 Suppl 1; S16-24.
- WHO. Expert Committee on Biological Standardization. Guidelines to assure the quality, safety and efficacy of recombinant Human Papillomavirus virus-like particle vaccines, accessed on 27/3/2009 at http://screening.iarc.fr/doc/WHO_vaccine_guidelines_2006.pdf
- Muñoz N, Bosch FX, de Sanjose S, et al. Epidemiologic classification of human papillomavirus types associated with cervical cancer. N Engl J Med 2003; 348: 518-527.
- Bosch X, Burchell A, Schiffmann M et al. Epidemiology and Natural History of Human Papillomavirus Infections and Type-Specific Implications in Cervical Neoplasia. Vaccine 26S (2008) K1?K16.
- Cohen J. High Hopes and Dilemmas for a Cervical Cancer Vaccine. Science 2005; 308: 618-621
- Cancer Research UK accessed on 11 June 2009 at http://www.cancerhelp.org.uk/help/default.asp?page=1673.
- World Health Organization. Initiative for Vaccine Research. http://www.who.int/vaccine_research/diseases/hpv/en/ Accessed on February 13, 2009.
- Castellsagué X et al. Worldwide Human Papillomavirus Etiology of Cervical Adenocarcinoma and Its Cofactors: Implications for Screening and Prevention. Journal of the National Cancer Institute 2006; 98 (5): 303-315.
- Bulk S et al. Incidence and survival rate of women with cervical cancer in the Greater Amsterdam area. British Journal of Cancer 2003; 89: 834-839.
グラクソ・スミスクライン バイオロジカルズ社について GSKバイオロジカルズ社は、革新的技術のリーダーとして認められている世界規模のワクチンメーカーです。同社ではワクチンの研究開発の分野に積極的に取り組んでおり、30種類以上のワクチンを製造し、20種類以上のワクチンを開発しています。GSKバイオロジカルズ社は、本社をベルギーに置き、全世界に13の生産拠点を戦略的に配置しています。2008年には、GSKバイオロジカルズ社は、先進国と途上国の176カ国に11億回分以上のワクチンを供給しました(1日平均300万回分相当)。
GSKバイオロジカルズ社では、世界中のすべての世代の人々の健康に貢献できる新しい画期的なワクチンを見出すための活動に専心しています。
グラクソ・スミスクラインについて 生きる喜びを、もっと Do more, feel better, live longer グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。
「Cervarix®」は、グラクソ・スミスクライングループの登録商標です。
| この資料は、英国グラクソ・スミスクラインが2009年7月7日に発表したプレスリリースの日本語訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comをご参照下さい。また、内容が日本国内の状況と異なることがありますのでご留意下さい。 |
|
|
 |
|
|
 |
|