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プレスリリース

~認識されずに治療されなかった障害~ 
社会不安障害に抗うつ剤 「パキシル®」が適応を取得

2009-10-16

 
グラクソ・スミスクライン株式会社(社長:マーク・デュノワイエ、本社:東京都渋谷区、以下GSK)は、10月16日付で同社の「パキシル®錠 10mg」、「パキシル®錠 20mg」(一般名:パロキセチン塩酸塩水和物)について、「社会不安障害」を効能・効果として、厚生労働省より適応追加の承認を取得しました。

社会不安障害*(Social Anxiety Disorder:SAD(エスエーディー))とは、人前で注目が集まるような状況に対し、強い不安や恐怖を感じる疾患で、自分が恥をかくのではないかという心配や手足の震え、動悸、吐き気、赤面、尿意などの自律神経症状が現れます。症状の起こりやすい状況としては、人前で話をする、文字を書く、人と食事をする、電話の応対時などがあり、強い苦痛を感じたり、そのような状況を回避するようになり、日常生活に大きな支障を来たす疾患です。

SADの多くは10~20代で発症し、治療を行わない場合、自然に治癒することが少ないため、長年に渡り悩みが持続することになります。対人場面で過度に緊張してしまうため、受験や就職、社会人としての重要な場面で本来の能力を発揮することが出来ず、また、恋愛や結婚にも悪影響を及ぼすなど、人生における様々な場面において支障を来たすことが報告されています。1)
しかしながら、本人は「自分はあがり症だから仕方がない。」「性格や気持ちの問題」と認識していることが多く、医療機関を受診することも少ないため、「認識されずに治療されなかった重大な障害2)」とも呼ばれています。実際に、本剤の臨床試験に参加されたSAD患者さんのうち、SADの発症から3年以上経過していた患者さんは約9割にものぼっており、治療を受けるまでに長い期間が経過していたことがわかります。

SADについて、北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座精神医学分野 教授の小山 司先生は、次のようにコメントされています。「SADは本人にとって非常に深刻で、人生に大きな悪影響を及ぼす疾患です。しかしながらその原因が病気によるものという認識がされにくく、未治療のまま悩まれている人が多いのが現状です。SADはうつ病との関連も深く、早期に適切な治療が望まれますし、治療によって改善した患者さんからは「人生が変わった」という言葉を聞くこともあります。今回、パロキセチンがSADの適応を取得し、SADの治療の選択肢が広がることは、この疾患に悩む患者さんにとって福音になるものと思います。さらに、SADに対する一般の認知が向上し、多くの方のQOL改善につながることが期待されます。」

「パキシル®錠」はうつ病・うつ状態に加え、多くの不安障害の適応を有するSSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor:選択的セロトニン再取り込み阻害剤)です。2009年4月現在、「うつ病・うつ状態」及び「パニック障害」でそれぞれ世界110カ国以上、「強迫性障害」で100カ国以上、「全般性不安障害」及び「外傷後ストレス障害」でそれぞれ80カ国以上、「社会不安障害」の治療薬としても100カ国以上で承認されています。1日1回夕食後服用と簡便であり患者さんの服薬の負担を軽減します。

日本においては2000年11月より「うつ病・うつ状態」及び「パニック障害」の適応症にて発売し、2006年1月には「強迫性障害」の効能・効果を取得しています。
「パキシル®」は、世界でこれまでに延べ1億人以上の患者さんに使用されています。日本でも2008年4月から2009年3月までの1年間で延べ120万人以上に使用されています3)

GSKは、「パキシル®」の適正使用の推進に尽力し、うつ病や不安障害で苦しまれている患者さんの治療に貢献することを使命として取り組んでいく所存です。


「パキシル®錠 10mg」、「パキシル®錠 20mg」の製品概要
「社会不安障害」の効能効果、用法・用量のみ表示

製品名「パキシル®錠 10mg」、「パキシル®錠 20mg」
一般名パロキセチン塩酸塩水和物
承認取得日2009年10月16日
効能・効果社会不安障害
用法・用量通常、成人には1日1回夕食後、パロキセチンとして20mgを経口投与する。投与は1回10mgより開始し、原則として1週ごとに10mg/日ずつ増量する。なお、症状により1日40mgを超えない範囲で適宜増減する。

 *2008年に日本精神神経学会において「社会不安障害」は「社交不安障害」に名称が変更されました。
(日本精神神経学会・精神科用語検討委員会編:精神神経学用語集 改訂6版 2008;新興医学出版社) 本剤は名称変更前の2007年に適応追加の申請を行い、「社会不安障害」として承認されました。


■参考
SADの国内での有病率は12ヶ月有病率0.7%、生涯有病率1.4%で4)、100万人以上の方がSADであることが推測されます。また、SADはうつ病を伴いやすいことが知られており、SAD患者さんの約7割にうつ病が併発するとの報告があります5)。一方で、うつ病患者さんの約3割はSADの症状を有しており6)、SADの症状があることによって、うつ病が治りにくい7)、うつ病が改善しても再発しやすい8)ということも報告されています。


<Reference>
  1. Davidson JR et al:Psychol Med 1993;23(3):709-718
  2. American Psychiatric Association: Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Edition. APA, Washington, D.C..,1994.
  3. グラクソ・スミスクライン社推計
  4. 平成18年度 厚生労働科学研究費補助金こころの健康科学研究事業こころの健康についての疫学調査に関する研究 総合研究報告書
  5. Van Ameringen M et al: J Affect Disord 1991;21(2):93-99
  6. Kessler RC, et al, Psychol Med. 2009 ;Jun 17:1-13.
  7. Souery D, et al, J Clin Psychiatry 2007;68 (7):1062-1070
  8. Holma KM, et al, J Clin Psychiatry 2008 ;69 (2):196-205



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